自然の中、ハイキングをして癒されたいと感じた時「もののけ姫」の舞台になった白神山地はいかがでしょう。
白神山地は美しいブナの木を中心とした原生林が広がっていて、大自然を感じることができるスポットです。
中でも、コバルトブルーに輝く青池がある十二湖周辺のハイキングコースはぜひ1度行っていただきたいコースです。
夏の日差しや春や秋の気候への対応、所要時間、ハイキングのコツなどについて、この記事で詳しく紹介します。
初めての方も、写真を交えてわかりやすく解説するので、安心してハイキングを楽しむことができます。
ふだん運動不足の私もハイキングできました。
白神山地でのハイキングを良い経験にするための情報を、この記事で確認してみてください。
白神山地とは
白神山地は、日本の北東部青森県と秋田県にまたがる地域にある自然の宝庫です。
1993年には世界遺産にも登録されました。この美しい山地は動植物の多様性に富み、日本の大切な自然環境を守る場所として知られています。
もののけ姫と白神山地十二湖
白神山地は映画「もののけ姫」制作ののインスピレーションを受けた場所として有名です。
今にもシシ神さまが現れそうですね。
私ももののけ姫から興味を持ちました。
白神山地十二湖アクセス
十二湖青池には青森県側からと秋田県側からの2方面からアクセスできます。
- 五能線+バス
- 自家用車(レンタカー)
十二湖駅に五能線+バスでアクセス
JR五能線で十二湖駅にアクセスします。
五能線は秋田県・東能代駅から青森県・川部まで海岸線を走る路線です。
普通列車も新しい車両で快適です。
普通列車の他に指定席券が必要な「リゾートしらかみ」もあります。
車体のラッピングは3種類。「橅(ぶな)・青池・くまげら」があります。
リゾートしらかみは、秋田駅と新青森駅をつないでいるので新幹線でお越しになった方におすすめです。
五能線は海岸線ギリギリを走るので絶景続きです。
五能線の景観は素晴らしいので、十二湖エリアと一緒に観光してほしいです。
十二湖駅からはバスが出ています。
JR十二湖駅から路線バスで15分。
十二湖線【2023年4月20日~11月30日】 – 弘南バス株式会社 (konanbus.com)
バス停は「森の物産館キョロロ」すぐ前にあります。
バスの本数は少ないので十二湖駅まで迎えに来てくれるガイド付きツアーを頼むのも手です。
十二湖駅に自家用車でアクセス
自家用車で来た場合、「森の物産館キョロロ」に車を停めます。
駐車場料金は普通車500円です。
白神山地の魅力:なぜ青池ハイキングは人気なのか?
白神山地は、自然と風景で訪れる人々の心を楽しませている有名スポットです。特に「青池ハイキング」は、初心者にも適したコースとして大人気!
青池ハイキングコースの所要時間は約1時間半と短く、ハイキング初心者や、体力に不安がある方にもピッタリです。
道はよく整備されているので、安心して楽しむことができます。
日頃 運動不足の方にもオススメです♪
行くまでは体力がもつかすごく不安でした。
結果、1時間で回れました。
入場料は?
入場料はかかりません。
ハイキングルート詳細:出発点から青池までの完全マップ
十二湖ハイキングコースはよく整備されたコースです。
しかし、意外にアップダウンがあります。
白神山地の青池ハイキングコースは、豊かな自然と絶景を楽しめるスポットが点在しています。ここでは、青池コースの詳しいルートとその見どころを紹介します。
1周1時間半のハイキングコースです。
十二湖ハイキングコースのスタート地点:森の物産館キョロロ
スタートは「森の物産館キョロロ」トイレや有料ロッカー、駐車場、お土産や軽食も販売しています。
ラムネ味のソフトクリームがおいしかったです。
ハイキングコースの途中にトイレがないのでここで済ませておきましょう。
ハイキングコースの入り口です。車止めにかわいい鳥のオブジェがついています。
青池までの道は、非常に歩きやすいです。「森の物産館キョロロ」から青池までは600m。体力に自信がなくても青池までなら大丈夫です。
十二湖ハイキングコース:鶏頭場の池
まず、ハイキングを開始すると最初に現れるのが「鶏頭場の池」。
今回のハイキングコースの中では最大の池です。
こちらの池は静かな雰囲気が広がっており、水面に映る木々の風景は、ハイキングの始まりとしてテンションが高まります。
単なる通過点かと思っていましたが想像以上にきれいな場所でした。
鶏頭場の池沿いを500mほど進みます。ブナに囲まれた気持ちのいい道です。
鮮やかなコバルトブルーに輝く「青池」
10分ほど鶏頭場の池のほとりを歩くと、十二湖エリアを代表する最大のみどころ、鮮やかなコバルトブルーに輝く「青池」が表れます。
この画像は色調整をしていません。見ての通り驚くほど深い青色です。
池の表面にさざなみ一つなく、つるつるした宝石を見ているようです。
何かが溶け込んでで青インクのような色ができているのかと思いましたが、水質を調べてみるとただの水だそうです。
日の差し方によって青味が変わります。私が行ったときは明るい曇りの日で、青いインクのような色でした。
水面に落ちた葉がネックレスのようにみえます。
先ほど通ってきた鶏頭場の池と水の色を比べてみると全然違うことが分かります。
なぜこれほど水質がいいかというと、青池は湧水でできているからです。豪雨が降って濁った水が流れ込んで鶏頭場の池が濁ってしまっても、青池には流れ込む川がないのでいつも澄んでいます。
青く輝く湖面と湖の底の倒木までみえる透明度が、吸い込まれそうな気分にさせます。
池の深さが9mもあるのに底の倒木が透けて見えます。
青池からは100mほど上りの階段になります。
登り切って振り返ったところ。踏面も広く歩きやすい階段です。
十二湖ハイキングコース:ブナ自然林
青池から階段を上り終わると急に平坦な道になります。
20分ほど、美しいブナ自然林にかこまれた明るい森の小道を進みます。
ブナたちが作るトンネルのような風景は、都会の喧騒を忘れます。いつまでも歩いていたい心地よさです。
ブナが吸収した水分が葉から蒸散され、森全体がすがすがしさで満たされています。
200mほど進み、分岐が現れたら、沸壷の池の方面(右)に下って行きます。
分岐には方面を書いた立札もありましたよ。
十二湖ハイキングコース:沸壷の池
歩を進めると、次に目に飛び込んでくるのが「沸壷の池」。
青池と同じように青い湖水が美しい池です。青池より色味が優しくて落ち着いた色です。
晴れた日にはその色合いが際立ち、訪れる者たちを魅了します。
沸壷の池も青池と同じ湧水でできた池です。
沸壷の池を出てしばらく進むと急な下り坂に出ます。
坂を下りきって振り返ったところ。この下りが一番歩きにくかったです。
十二湖ハイキングコース:落口の池
坂を下り切ると、太い舗装道路にぶつかります。
落口の池がみえます。
ここで道を右に曲がります。ゆるい舗装された坂を15分ほど登るとスタート地点「キョロロ」です。
太い道路に出た時右か左か迷います。坂を登る方に行くとキョロロに戻れます。
安全に楽しむためのヒント:装備ガイドと注意点
白神山地の青池ハイキングを存分に楽しむためには、適切な装備と注意点を知っておくことが大切です。
自然との触れ合いは素晴らしいものですが、準備が不十分だと予期せぬトラブルが生じることも。以下、必要な装備と注意点について解説いたします。
- 夏の装備と注意点
- 帽子: 日差しを避けるため、必ず帽子を着用しましょう。夏の日差しは強く、日射病のリスクもあります。
- 長袖・長ズボン: 虫よけ対策として、肌の露出を減らすために長袖と長ズボンを着用することがおすすめです。沿道にちくちくする草も生えているので半ズボンはやめましょう。
- 春・秋の装備と注意点
- ウインドブレーカー: 春や秋は気温が不安定なため、ウインドブレーカーを持参することで、風や突然の温度変化に対応できます。
- 基本の持ち物
- 水筒: 歩きながらの水分補給は欠かせません。熱中症を予防するため、常に水筒を持っていることが大切です。
- 簡単なおやつ: 体力の補給や少しの休憩時に、エネルギー補給として簡単なおやつを持参しましょう。
- リュック: 手を自由に動かせるよう、必要な荷物はリュックにまとめて背負うことがおすすめです。
- 雨がっぱ: 坂が急な場所があるので雨具は両手が空く雨がっぱがおすすめです。山の天気は読めないので念のためにリュックに入れましょう。
- 靴: 私はスニーカーを履きました。サンダルは足を痛めます。
道を間違えると1時間半コースのはずが4時間のコースになってしまうので、心配な方はガイドを頼みましょう。
青池はなぜ青い?
白神山地に隠れる宝石のような存在、青池。まるで絵画の中から飛び出してきたかのような鮮やかな青色は、どうして生まれるのでしょう。
一説には、透明度の高い水が赤色の光の波長を吸収し、残った波長の青色が水底に反応し、特有の色合いを生み出しているのだと言われています。
青池の周りは静寂に包まれており、湖面に映る透き通る青と、木々の緑はまるで異世界のよう。特に春の新緑や秋の紅葉の時期は、そのコントラストが心を打ち、訪れる者を魅了します。
白神山地青池 ベストシーズンと時刻
白神山地の観光には、初夏から晩秋にかけての6~11月がおすすめです。
この季節は、鮮やかな緑や紅葉が楽しめます。また、気温も過ごしやすく、森歩きに最適です。
秋は落ち葉が増えて水面を隠してしまう恐れがあるので、青池だけを楽しみたいなら避けた方がよいかもしれません。
冬は雪が多く、観光施設も閉鎖されることがあるので、ご注意ください。
おすすめの時刻は正午付近です。青く見えるには青池周辺が明るいことが必要です。
早朝や夕方は周りの木々に日光がさえぎられてあまり青く見えないかもしれません。
十二湖ハイキングコース:まとめ
白神山地の青池ハイキングは、日本の自然遺産の魅力を最も身近に感じられる場所のひとつです。
その美しい風景を最大限に楽しむためには、正しい装備や知識が不可欠です。
変わりやすい春・秋の気候対策、そしてハイキング中の安全や楽しみ方のコツを知ることで、初心者でも安全に、そして心からハイキングを楽しむことができます。
この記事を参考に、白神山地の大自然との素敵な出会いをぜひ体験してください。準備と知識を装備に、あなたの最高の冒険が待っています。
2023年12月に世界自然遺産の登録30周年を迎えます。ぜひこの機会に白神山地を訪れてみてはいかがでしょう。